5年前、大好きな人とお別れしてから、恋なんて他人事だった。

今回、久しぶりに会った瞬間“キュン”ときた彼を思い切って誘って、「この感じだ」と反芻しながら、5年前の彼を思い出す。


彼の日記は、別れてから1年に数回の更新頻度になり、最近の更新は4月。
過去の日記を読む。
わたしがあげた絵本を読み返していると書いてあった。
わたしのことを思い出してくれたのか、わたしの前に好きだった彼女のことを思い出したのか、わからない。
けれど、あの本をまだ大切に持っていてくれたことが嬉しかった。


ツイッターを始めたと書いてあったので、見てみる。
会社を辞めて、転職するらしい。
あいかわらずだ。
何があったかわからないけれど、彼らしいといえば彼らしい。
もう彼とは関係ないはずなのに、心配でたまらないダメなわたし。


あれだけのルックスで性格もいい子だから、女子がほっておかないと思うのだが、弱いところを補ってくれる子が早く見つかるといいんだけれど。

一夜明けて。


本当は夜も眠れないくらい、彼のこと考えて。
彼の笑顔とか横顔とか手の感触とか思い出しては、ハートマーク飛び散らしてみたり。
そんでもって、彼は酔っ払っての行動だったんだってことも、ちゃんと認識するように、自分自身に言い聞かせて。


はぁ〜、恋っていいね。
4年ぶりのこんな気持ち。


何も期待しない。
ただ、この熱がおさまるのを反芻しながら静かに待つの。

待ち合わせ場所で彼を待つ。
顔を覚えてるか心配だったけれど、すぐにわかった。


おしゃべりしながら公園へ。
スタバで買ったラテ飲みながら、ベンチに並んでおしゃべり。
とりとめのない会話。
シャイな彼。


雰囲気のいいイタリアンレストランへ。
リーズナブルだけど雰囲気がいいお店。
彼も気に入ってくれたみたいで、おしゃべりが弾む。


少し彼の心が開きかけたところ。
帰るかどうしようか。
ちょっと彼も悩んでる感じ。
信号待ち。
「今日は楽しかった〜。帰りたくなくなっちゃうくらい」
本音を言ったら、
「どこか行きましょうか?」


友人が教えてくれたバーに。
いろんな話して、お互い酔っ払い。
帰り道。
彼のバッグにつかまって、ほろ酔い気分で並んで歩く。
よろけて彼にぶつかった瞬間、片手でキャッチされて。
そのまま、なんとなく手を繋いで。
背の高い彼を下から見上げて、ドキドキ。
横顔が、本当に好みすぎる。


「このまま、どっか行きましょうか?」
と、同じくほろ酔いの彼。
「明日、朝から友達と予定があるんでしょう?」
と言って、駅でバイバイ。


「帰りました」メールが来たけれど、今日のお礼のみ。


でも、いいんだ〜。
一瞬でもね、恋人気分味わえたから。


神様、仕事をがんばったわたしに、最高のごほうび、ありがとうございました。